新年あけましておめでとうございます。年頭にあたり慎んでご挨拶申し上げます。
また平素より、山口県建築士事務所協会の運営・活動につきましてご理解、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、昨年は大阪万博が開催され大成功で終了しました。藤本壮介氏設計の万博リングの壮大さに、会場訪問者のすべての方が驚き改めて建築の力を感じたことと思います。
また、女性初の高市早苗新首相が就任され、今年は新しい日本が経済的にも飛躍が期待できる年になるのではないかと考えています。
このような中、建築業界においては、民間企業の設備投資の関係で業務量が増えている半面、人材不足や、多様な世界情勢による、物価高騰、資材不足等による建設費の増大等を要因とした工事の着手が見送られる案件も発生しております。
設計業界においては、生産性向上を背景にBIMによる設計や、AIによるプレゼンテーション、設計アシスタントなど多様な設計方式など建設DXが進められています。
また、昨年の建築基準法等の改正による、建物の省エネ基準適合義務化、建築確認の4号特例の見直し等業務自体が複雑化し、その業務量も増えています。
加えて、昨今の自然災害には、これまでの常識が通用しないくらいの規模があり、クライアントの安心安全の確保のために、設計技術の向上に日々努めなければなりません。
設計事務所経営においては、人手不足が顕在化し、新規職員の減少や、若者の定着率の低下等により事務所の継続性にかかわる問題も抱えています。
当協会としては、これらの課題の克服に向け、引き続き様々な取り組みを、積極的に進めていく考えです。具体的には、BIMの導入や活用、赤外線を用いた外壁点検を推進するためのセミナーの開催や、『建築のおもしろさ、楽しさ』を建築科学生、建築を志す若者に魅力を発信していくため『出前授業』を実施するとともに、建築基準法をはじめとした研修会や、ホームページを活用した情報発信などを行うこととしております。
建築士事務所を取り巻く環境がより厳しさを増すなか、当協会は、法定団体としての責務をはたしつつ、会員のコンプライアンスの保持、自己研鑽に励み、皆様の期待と信頼にこたえるよう努力していく所存です。
今年の干支は『丙午(ひのえうま)』です。火の上に火が重なることから、情熱や強さを象徴する特別な干支とされています。
今年はこれまでの努力や準備が飛躍的に実を結ぶ年になりそうです。
最後になりましたが、本年が皆様にとりまして幸多き年になりますように心からお祈り申し上げます。
山口県建築士事務所協会会長 小倉 凡
